この記事は2024.09.20時点の情報です。
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“測量部用”ドローン搭載型LiDARの導入へ
最初に、FLIGHTS SCAN導入の背景をおうかがいしました。実はFLIGHTS SCAN以前に2020年頃から地上レーザーを使用されており、さらに他の部署ではドローン搭載型LiDARも1台導入済みだったと言います。
「企画部という部署が、他社製のドローン搭載型LiDARを導入していました。その製品を測量部で試験的に利用したところ、それなりに精度の高いデータが取得でき、ドローンレーザー測量の有効性を実感しました。
しかしその製品は公共測量には使えない性能だったので、測量部で使用するための、公共測量に対応する製品を探しはじめました。」
新星コンサルタント様では、積極的に先端技術を取り入れる部署として「企画部」が存在。新たな技術や機材の実用性などを精査し、将来的な現場での活用可能性や本格導入を検討するそうです。
地上レーザーによる3次元計測の経験や、他社製ドローン搭載型LiDARの使用感から活用の道すじが見え、測量部内での「公共測量に使えるドローン搭載型LiDAR」の新規導入を検討することになったのですね。
キッカケは”信頼する代理店”のご紹介
FLIGHTS SCANを知ったきっかけは、代理店様からのご紹介だったと言います。
「公共測量に使える製品の導入を検討しはじめた矢先、販売代理店の方からFLIGHTS SCAN を紹介されました。」
ちょうどいいタイミングで、長年お付き合いのある販売代理店様よりご紹介されたそうです。
測量部による、公共測量のための、機材えらび
“予算”と”公共測量対応”の条件
おふたりの在籍する”測量部”用のドローン搭載型LiDARの条件として「手の届く範囲内の価格」「公共測量に使える」の2点を設定したと話します。
「1,000万円や2,000万円を超える製品もありましたが、さすがにそのような価格帯の製品には手が出ないと考え、それ以下の予算を設定しました。」
FLIGHTS SCANは、慣性システム開発に強みを持つ企業と共同開発。これにより国土地理院「UAVレーザスキャナを用いた公共測量マニュアル(案)」に準拠する性能ながら、今回の予算内の価格を実現。さらに1台目の製品で使用していたドローンをそのまま利用でき、ドローンの追加購入が不要だった点も良かったとのことです。
導入にあたっての社内決裁は、先に他社製品を保有しドローンレーザーの有効性に理解があったため、すんなりと了承を得られたそうです。
デモンストレーションで実感した”圧倒的”はやさ
デモンストレーションでFLIGHTS SCANの良さを強く実感できたことも、導入の後押しとなったと濱崎様は言います。
「木の生えた広範囲な土地も、たったの10~15分でデータを取得できました。解析も短時間で完了し、素晴らしいと感じました。同じ現場を地上レーザーで作業した際には何日もかかったので、FLIGHTS SCANは広範囲の測量にはかなり効率が良いと実感し、やはり欲しくなりました。」
サポート体制も含め、総合的に判断
FLIGHTS SCANを選んだ理由として、販売代理店様との信頼関係の影響も大きいようです。
「信用する販売代理店さんの紹介する製品だから、前向きに検討しました。トラブル時のサポートなどに信頼があったので、ほかの代理店様からの購入は考えておりませんでした。」
十分な信頼関係のある販売代理店様のご紹介だからこそ、FLIGHTS SCANを検討いただき、導入いただいたご様子。
このように、予算や公共測量に対応する性能のほか、保有するドローンとの適合性、デモンストレーションでの実体験、販売代理店との信頼関係など、さまざまな視点からご検討の上でFLIGHTS SCANを導入いただきました。
外業が約10分の1に!使い分けで効率化を実現
納品講習後も山間部の現場などで練習を繰り返したのち、業務利用を開始したという新星コンサルタント様。講習から半年ほど経過した本インタビュー時点で、すでに3~4件の業務で活用されていました。
導入後の具体的な成果をたずねると、うれしいお答えをいただきました。
「事前の想定通りの成果が得られています。地上レーザーで1~3週間かかっていた作業が、FLIGHTS SCANなら1~2日で終わります。少なくとも5〜10分の1ほどの時間短縮になり、人工の節約もできて助かっています。」
これまで地上レーザーを使っていた外業をFLIGHTS SCANに置き換えることで、大幅な時間短縮につながったようです。
また、国道上などはドローンを飛ばせない場所は地上レーザー、地上レーザーの持ち込みがむずかしい山間部や人の立ち入るには危険な場所はFLIGHTS SCAN、のように現場に合わせて機材を使い分けることで、さらなる安全性の向上と効率化を実現されているとのことです。
積極的な提案で実績とノウハウを蓄積
すでに現場での本格的な活用をされている新星コンサルタント様。業務への活用には時間のかかるお客様もいらっしゃる中で、スムーズな活用を実現されているのには、どのような裏側があるのでしょうか。
いち早く業務活用するポイントは「提案」
業務への活用について、濱崎様は次のように話します。
「もともとドローンレーザー測量を想定した案件ではなかったのですが、こちらからお客様にご提案し、了承を得て進めました。
新しい技術を知ってもらう意味や、試験的な運用の意味も含めてのご提案です。いいデータが取れれば、後々の成果評定にもつながると考えています。
国はすでに地上レーザーを使う業務も発注しているためドローンレーザー測量への抵抗もなく、コストと納期が見合えば提案を認めてもらえます。一方で都道府県や市区町村の案件では、予算や必要性の観点からまだ活用はむずかしいと感じています。」
元の仕様にこだわらず、将来を見据えて積極的にご提案することが大切なのですね。
内製化で、顧客対応や社内技術の向上を図る
業務への活用を進める中でも、日々技術の向上にも熱心に取り組まれています。昨今、人手不足などを理由に解析業務を外注する会社もある中、新星コンサルタント様は原則として社内で解析する方針とのこと。その理由を次のように語ります。
「若い人材が多いこともあり、社内で内業を行っています。納期のコントロールができたり、ノイズ除去や基準点の選び方などをしっかり把握できるなど勉強にもなるため、社内でやったほうがいいと考えています。」
まだ慣れない部分はあるものの、内製化することでお客さまの希望納期に応えたり、従業員のさらなる知識や技能の向上につなげているようです。
手間や時間がかかっても、自分達ですべての作業を行うことでノウハウが蓄積されたり、お客様の要望にそれまで以上に応えられるようになり、次の業務へつながってゆくのですね。新しい技術を提案するだけでなく、日頃から日常的に将来を見据えて技術を磨いている様子がうかがえます。
マルチユースで目指す内製化の拡大と、さらなる効率化
すでにFLIGHTS SCANをたくさんご活用いただいているご様子ですが、今後さらに実現したいことをおうかがいすると「マルチユースの活用」と「内業の効率化」の2点を挙げていただきました。
MMSやハンドヘルドで、広がる可能性
「国道や河川の業務が多いのですが、今のところ国道は地上レーザーを活用するほか、MMS(車両搭載)に対応する製品を保有する他社へ発注しています。FLIGHTS SCANをMMSとして活用できれば内製化できるので、非常に期待しています。
ハンドヘルド(手持ち)にも対応できれば、山や森の中などさらに活用範囲が広がりますね。」
FLIGHTS SCANはドローンへの搭載だけでなく、MMSやハンドヘルドなどのマルチユースに対応すべく、開発を急いでおります。ぜひご期待ください。
“内業への慣れ”が、さらなる効率化の鍵
外業はすでに圧倒的な効率化を実現されておりますが、内業はまだ手間のかかる作業があり、慣れが必要と感じているそうです。
「測量協会の成果検定では多くの書類を整える必要があるため、日数がかかることがあります。
解析を含めたこの内業を、どのくらいスムーズにできるか?というところが今後のポイントです。慣れていない部分はサポートいただきながら進めていきたいと考えています。」
FLIGHTS SCANは周辺製品として、業務効率化のためのさまざまなソフトウェアもご用意。それらの活用や今後の製品開発も含め、さらなる生産性向上にむけてサポートいたします。
FLIGHTS SCANは中小規模の企業にオススメ!
最後に、今回導入いただいた「FLIGHTS SCAN」をどのような方へおすすめしたいか、をお聞きしました。
「すでに公共測量は、ドローンレーザー測量への対応が必須の時代です。大手企業は高価な製品を複数台、持っています。
FLIGHTS SCANは、弊社のような中小規模の会社でも購入できる価格にもかかわらず、高精度。公共測量にも対応するため、ためらわず導入したほうがいいです。サポートも手厚いので、サポートを重視する方にもおすすめです。」
価格や使用の難易度などを理由に導入をためらっている小規模〜中規模の事業者さまは、ぜひお気軽にご相談くださいね。
まとめ
積極的にお客様へご提案され、すでに複数の現場でFLIGHTS SCANをご活用いただき「想定通りの成果を得られた」とのこと、弊社も大変うれしく感じております。
今後も信頼する販売代理店様とともに、お客様のサポートはもちろん、さらなる利便性向上に向けた製品開発を強化して参ります。MMS、ハンドヘルドなどドローン以外でのLiDAR活用も検討されている方、内業の効率化のお悩みなども、ぜひお気軽にご相談ください。