この記事は2025.11.05時点の情報です。
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山梨県に拠点を置くプロト測量設計株式会社は、創業12期目を迎える少数精鋭の測量会社です。代表の高部邦広様は、長年の経験と3次元データ活用への先見性で、地域のICT測量を牽引してきました。すでにドローン搭載型LiDAR「FLIGHTS SCAN」を導入し、広範囲のデータ取得の効率化を実現していた同社が、現場の更なる効率化と作業負担の軽減を目指し、2025年春にFLIGHTS SCAN HANDYを導入。
今回は、数あるハンドヘルド(手持ち)型レーザースキャナーの中で「なぜFLIGHTS SCAN HANDYを選んだのか」、そして「導入2ヶ月で現場にもたらされた具体的な手応え」について、詳しくお話を伺いました。
ドローンレーザー測量の「死角」をどう埋めるか

プロト測量設計様がメインとする公共事業、特に河川・砂防系の業務においては、山梨県の推進もありドローンの活用がすでに8〜9割を占めます。ドローンレーザー測量で広範囲の測量は効率化されましたが、ある課題が残されていました。
地上レーザーの「手間」が現場の負担に
ドローンレーザー測量は広範囲の点群の効率的な取得を得意としますが、次のような上空からの照射ではレーザーが届かない「死角」が必ず発生します。
- 急傾斜地や、建物の影となる場所
- 橋の下、トンネルなどの狭小空間
- 樹木が密集する場所
これまで、このような箇所は地上型レーザースキャナーで補備測量を行ってきたと言います。しかし、高部様は大きな機材の持ち運びや設置、展開に時間と労力がかかるのがネックだったそうです。限られた人数で業務を行うため、ドローンによるデータ取得後の作業をいかに効率化し、現場の負担を軽減するかが大きな課題でした。
「橋の下や山の斜面にある建物の影など、ドローンでは死角となってしまう場所があり『ドローンではすべてのデータを取りきれない』という問題がありました。そこで、より迅速かつ高精度に補完できる機動力を持つハンドヘルド型レーザースキャナーの導入に踏み切った形ですね。」(高部様)
ドローンレーザー測量に足りない「もう一歩」を埋め、現場の負担を劇的に改善するツールとして、FLIGHTS SCAN HANDYが選ばれました。
プロが選んだ理由は互換性、コスパ、そして信頼感

数あるハンドヘルド型レーザースキャナーの中から、FLIGHTS SCAN HANDYを選定した決め手は、ドローン搭載型LiDARでの実績と互換性、そしてトータルバランスでした。
互換性とコスパ「学習コストゼロ」の安心感
高部様は、競合製品も検討されていましたが、最終的な決め手は「FLIGHTS SCANシリーズとしての優位性」でした。
ドローン搭載型LiDAR「FLIGHTS SCAN」との互換性
「FLIGHTS SCAN HANDYは、小さくて使いやすい。そしてやっぱり、すでに使っているFLIGHTS SCAN(ドローン搭載型)が非常に使いやすいということ。特にソフトウェアが良かったこともきっかけになりましたね。」
すでに現場で運用しているFLIGHTS SCANと、ソフトウェアが共通で使えるという点は、新たな操作を学ぶ学習コストを大幅に抑え、「誰もがすぐに使える」環境を実現する、費用対効果の高い選択肢となりました。
価格と性能のトータルバランス
「コストパフォーマンスがいい製品だと思います。他社製品と比較して、手頃な価格でありながら、いろいろな分野で使えると思いました。」
3次元測量が普及する中、設備投資の負担は無視できません。高部様は、他社の高価格帯製品も検討した上で、HANDYの性能・価格・使いやすさという三拍子揃ったトータルバランスを評価されました。実際に、今回の導入では補助金を利用せずに購入されており、そのコスパの良さがうかがえます。
内製化へのこだわりと築かれた「信頼感」
高部様は、ドローンレーザー測量を導入される際にも「解析を外注せず、社内で全て処理したい」という強いこだわりがありました。
「納期のコントロールや、データ品質への説明責任を果たすため、プロとして内製化は不可欠だと考えていた」と話す高部様にとって、社内でデータ処理を完結できるFLIGHTS SCANシリーズの製品方針は合致していました。
さらに導入を後押ししたのは、弊社と代理店で実施したデモンストレーション(実演会)だったと言います。
「代理店の担当者さんとはドローン搭載型LiDAR導入時からのお付き合いで、開催いただいたデモを通じて納得感を得られました。メーカーの開発担当者も技術についてかなり詳しくて、安心感がありました。」(高部様)
価格面や性能だけでなく、メーカー・代理店の技術、知識のレベルを重視する姿勢は、まさに「プロの製品選び」と言えるでしょう。
導入2ヶ月で実感!現場での「手軽さ」と「安全性」

2025年4月の納品からわずか2ヶ月でのインタビューにも関わらず、FLIGHTS SCAN HANDYは早速現場に投入され、期待通りの活躍をしたと言います。
「ひとつの現場ですでに活躍しましたね。急傾斜地のある現場で、ドローンの補備的なものとして使用しました。」(高部様)
これまで地上型レーザースキャナーを使用していたドローンの「死角」となる箇所を、FLIGHTS SCAN HANDYで無事に補完。高部様は、地上型レーザースキャナーと比較した使用感を、とにかく「手軽」だったと語ります。
「重い機材を運びながら行っていた作業が、軽量でコンパクトなFLIGHTS SCAN HANDYに代替されたことは、現場作業の効率化につながりました。昨今の夏の厳しい暑さでは、効率化は安全性の面でも重要です。」(高部様)
この「手軽さ」は、酷暑の中の現場作業を大幅に削減することに直結します。高部様の言葉から、効率的に業務を完了させることが、従業員の安全を守る上でもいかに重要であるかという意識が伝わってきます。
今後もドローンとの併用が最も多いとしながらも「小規模な開発現場であれば、FLIGHTS SCAN HANDYだけで測量できると考えています」と、単体での活用にも期待を寄せています。
点群データの活用が「当たり前」の時代に向けて

FLIGHTS SCAN HANDYの活用により、プロト測量設計様は測量現場の効率化と同時に、3次元化が普及する業界における会社の未来も見据えています。
測量分野以外への活路
高部様は、今後3次元データの活用があらゆる分野で「当たり前」になっていくと予測し、屋外での測量だけでなく、建築・設備分野への展開も視野に入れています。
「建物内のレイアウトを測るのも、FLIGHTS SCAN HANDYなら早くて手軽です。
先日は開発案件でも『断面をどこでも切れますよ』とデータをお渡ししたところ、喜ばれましたね。今後も分野を問わず、積極的に3次元データを提案していきたいです。」(高部様)
新技術への“先行投資”と“人材育成”
高部様は、ドローンレーザー測量の導入は比較的遅れたと言うものの、3次元化が進むことへの危機感から「5年ほど前から関連ソフトウェアを先行して導入した」と言います。
高部様自らが人材育成に取り組んでおり「大手企業は4、50年の歴史がある中で、私の会社はまだ始めて12年。知名度も低く人材獲得も大変ですから、未経験者でも私自身が育成しているんです。資格も取れるよう、私が直接細かく教えています。」と語ります。
FLIGHTS SCAN HANDYという「手軽に使えるツール」は、高部様のような熱意ある育成者にとって、技術継承における強力な武器となるでしょう。「今度もソフトウェアを中心に新しい技術を取り入れていきたい」と話す高部様。自らによる丁寧な教育で、それらもすぐに現場で成果が発揮されるでしょう。
測量を超えて、FLIGHTS SCAN HANDYが切り拓く3D活用の新領域

高部様は、FLIGHTS SCAN HANDYの最大の魅力は「コスパの良さ」にあるとし、測量・土木に限らず、幅広い業種におすすめできると語ります。
「価格が手頃なので、建築や設備関係、プラントの配管など、土木・測量以外のレイアウトが必要な分野にも良いと思います。」(高部様)
今回、プロト測量設計様は補助金を利用せずに導入されました。これは、自費でも手が届く価格でありながらコストパフォーマンスが高いFLIGHTS SCAN HANDYが、以下の課題を持つ企業様に最適であることを示しています。
- ドローンレーザー測量を行っているが、死角の補備作業に困っている企業様
- 地上型レーザースキャナーの設置・展開の手間を省き、現場の負担を減らしたい企業様
- 3次元測量を内製化したい企業様
現場の生産性と安全性を高める確かな一手として
プロト測量設計様は、FLIGHTS SCAN HANDYを導入したことで、ドローンの「死角」を解消し、現場の網羅的な情報取得と作業負担の軽減を実現されました。
この機動力と既存システムとの互換性は、人手不足や厳しい納期に悩む現場責任者にとって、現場の生産性と安全性を高める確かな一手となります。
「ドローンの死角の処理に困っている」「地上レーザーの手間を省きたい」「手軽に3次元測量を内製化したい」といった課題をお持ちの方は、ぜひ一度FLIGHTS SCAN HANDYの実力を間近で体験してみませんか。
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